[幼稚園]

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【幼稚園】
 浜松の幼稚園の歴史は古く、明治二十年(一八八七)四月に浜松尋常小学校付属幼稚園が開園している。その後、主として私立の幼稚園が市内各地に設立されていった。太平洋戦争中の昭和十八年四月、市内にあった幼稚園は十二園、市立は元城と県居の二園、私立は常盤(元城町)・葵(高町)・松城(松城町)・昭和(向宿町)・青葉(栄町)・馬込(野口町)・朝田(浅田町)・天林寺(下地川町)・広沢(広沢町)・寺島(寺島町)の十園で、園児の総数は二千三十二人であった(『浜松市勢要覧』昭和十八年版)。これらの幼稚園は空襲の激化によって休園に追い込まれたり、戦災で焼失したりした。戦後になると、市は小中学校の復興を優先したため、公立幼稚園の復興は出来ず、市内では主に私立幼稚園の開園を待たねばならなかった。