[浜松市営プール]

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【浜松市営プール 稲勝正太郎 田畑政治 元城プール】
 浜松市は市制四十周年記念事業として、また、古橋選手の活躍を讃え、第二・第三の古橋を育てるべく市営プールの建設を決めた。昭和二十五年四月十九日の起工式において、稲勝正太郎浜名湾游泳協会会長は、このプールが完成すれば八月に日米対抗の水泳大会を開催すべく準備をしているという田畑政治日本水泳連盟会長のメッセージを読み上げて参列者を喜ばせた。工事は雨天が多く順調にはいかなかったが、六月下旬に日本水泳連盟から八月八日に浜松で日米交歓水上大会の開催が決定したとの連絡が入ったため、人夫を増員し、昼夜兼行の突貫工事に入った。総工費七百万円を投じて造られた浜松市営プールは九コースで五十メートル、スタンドは一万二千人収容の大プール、国内では大阪・神宮・甲子園に次ぐ四番目の規模であった。プール開きは日米交歓水上大会当日の午前十時、続いて東海四県対抗高校水上大会などが開かれた。この日、坂田市長は浜松市営プールを元城プールと命名した。

図2-28 浜松市営プール