ゴム工業は、浜松の産業構造と一見結び付きにくいが、繊維の二次加工工業と見なすことが出来る。戦前、ゴム工業として大きな会社は栄ゴムだけであったが、昭和十八年四月に赤松タイヤ工業所、金竜ゴム工業所、寿恵広ゴム製造所の三社が合併し、岡田ゴム工業(磐田郡二俣町)を設立している。戦後に新設された企業は天龍ゴムである。製品としては自転車のタイヤ・チューブ、地下足袋、長靴、謄写版のローラー、洗濯機のローラー等を製造していた(表2-24参照)。
表2-24 ゴム工業の生産状況
出典:『浜松発展史』より作成
タイヤ | チューブ | 地下タビ | 長靴 | 布靴 | その他 | |
昭和22年 | 71,594本 | 69,109本 | 228,817足 | 1,572足 | ― | ― |
23年 | 77,647 | 102,433 | 294,543 | 3,296 | 58,111足 | ― |
24年 | 100,664 | 142,018 | 438,359 | 379 | 36,204 | ― |
25年 | 339,133 | 436,311 | 70,826 | 185,877 | 9,919 | ― |
26年 | 374,320 | 397,869 | 89,902 | 29,791 | 213,152 | 132,400キロ |
27年 | 313,055 | 318,589 | 12,055 | 31,867 | 164,681 | ローラー 93,500本 ゴム草履 30,986足 防寒靴 3,866足 |