【国鉄バス】
浜松地域における国鉄バスの運輸営業は、昭和十二年にそれまでの省営自動車浜名線(豊橋─二川東間)を新居町まで延長したのに始まる。戦後もこの路線は継承され、二十四年四月五日からは遠州鉄道バス浜松・新居線と連絡運転を行い、利用者の便を図った。さらに二十五年十二月には遠鉄バスと相互乗り入れで国鉄バスが浜松─豊橋間を運行するようになった。
昭和二十一年七月に名古屋鉄道局は、遠州鉄道に対して同社の水窪線(二俣─水窪間)を省営バスに譲渡するよう要請した。これは国鉄が、佐久間線(二俣─佐久間間)が出来るまでその区間をバスで代行するという計画に沿ったものであった。結果的に、遠州鉄道は二俣電車線の二俣乗り入れなど六項目の条件を付けて水窪線を譲渡した。同路線は二十一年十月から天竜線として営業を開始した。なお、省営自動車は、昭和二十一年二月に国営自動車、二十四年六月には国鉄自動車に改称した。