【タクシー】
浜松のタクシー業界は、昭和十一年(一九三六)に浜松タクシーと合同タクシーの二社に統合された。終戦直後はバスと同様に供出や戦災の焼失による車両の不足、またガソリン等の燃料不足やタイヤ、チューブ等の資材不足、そして道路状況のために、タクシー事業はほとんど活動できない状況に置かれた。二十一年になって、浜松タクシーが焼け残った二台と戦時供出の返還車三台の計五台でようやくタクシー営業再開にこぎ着けた。
これに刺激を受けて、昭和二十二年六月には中央タクシーが、二十三年には浜松交通タクシーが設立された。ただし、市民の足としての地位を獲得するようになるのは、もう少し先のことである。