[岩崎市長の誕生]

482 ~ 482 / 900ページ
【岩崎豊】
 岩崎豊は明治二十三年(一八九〇)に豊田郡中瀬村(今の浜北区中瀬)で生まれ、同四十三年に静岡県立浜松中学校を卒業、小学校の教員などを経て、元浜町で建築材料商を営んだ。若いころから雄弁ぶりと庶民的な性格で人々に愛され、大正十五年(一九二六)九月、全国初の普通選挙による市会議員選挙に当選して以来、昭和二十二年(一九四七)まで市会議員を務め、この間副議長、議長も歴任して困難な時代に市政の発展に尽力した。また、昭和六年から二十二年まで静岡県会議員を務め、昭和二十二年九月から翌年五月まで小林知事の時代に副知事を務めるなど、多年にわたって市政・県政の両面で活躍した。しかし、副知事時代は当時の小林知事と意見が合わず辞職を強要されて、再起の時を待っていた。市長選では大方の予想を覆しての当選で、昭和二十六年四月二十八日に初登庁、以後二期八年にわたって浜松市政を担当することになった。