[都市計画税の新設]

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【都市計画税】
 都市計画事業の進展が思うようにいかないなか、昭和三十一年に地方税法の一部が改正され、新しく都市計画税が市税の一部として設けられることが決まった。浜松市は七月二十七日の臨時市議会で浜松市税条例の一部を改正する条例を議決し、都市計画税を市の税金として徴収の上、都市計画事業に充てることを決めた。課税対象は都市計画区域として決定されている地域(都田・三方原・吉野・神久呂の四地域を除く)の土地及び家屋で、納税者は土地または家屋を所有している者、税率は土地または家屋の評価価格の百分の〇・二であった。これまで浜松市の都市計画事業の財源は、国の補助金や市費からの繰り入れで賄っていたが、今後はこの都市計画税が加わり、事業の進展に貢献することになった。ただ、都市計画事業が当初計画された半分程度しか出来ていない昭和三十三年九月十二日付の『静岡新聞』は「行悩む浜松の都市計画 整備計画に不手際 四千万円の計画税は泣く」との見出しで問題点を鋭く指摘した。