【自治体警察 国家地方警 東浜名地区警察署察 浜松市警察署 浜松市中央警察署 浜松市東警察署】
浜松市は昭和二十六年(一九五一)に新津村・五島村・河輪村を合併、同二十九年三月には笠井町、長上村・和田村・中ノ町村を合併した。合併町村のうち笠井町・和田村・中ノ町村は以前は自治体警察署を持ち、そのほかは国家地方警察の東浜名地区警察署(昭和二十六年九月までは浜名地区警察署)の管轄下にあった。これらの地域が浜松市警察署の管轄となり、旧市内の人口急増もあって自治体警察の浜松市警察署はパンク寸前となった。当時の浜松市警察署の署員は二百五十三名もあり、一カ所で運営していくと非能率となるため、警察署を三つに分けて運営していくことにしたのである。このため浜松市はこれまでの条例を改正、昭和二十九年三月十五日に警察の名称を浜松市警察とし、本部を旧浜松市警察署に置いてこれを浜松市警察本部と称した。そして浜松市内を三警察区に分け、それぞれに警察署を設置することにした。浜松市議会では議員の一人が、警察法の改正が進んでいるのになぜ三署制にするのかと質問したところ、警察当局は「治安は一日もゆるがせにすべからざるもの」とした。三警察署とは浜松市中央警察署(鴨江町)、浜松市東警察署(相生町)、浜松市南警察署(海老塚町)であったが、南警察署は開設されず、中央警察署の管轄となった。浜松市東警察署の管轄区域は市内の江東・蒲・五島・河輪の四地区であった。三月末日に合併する笠井町、長上村・中ノ町村・和田村は浜松市東警察署の管轄に入ることになった。