[見学者の急増]

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【見学者 浜松の観光地】
 これまで赤トンボと呼ばれた軽飛行機や金属製のプロペラ機に替わって、アメリカ製のF86Fジェット戦闘機が初めて浜松基地に配備された。日の丸ジェット戦闘機の歴史が浜松で始まり、プロペラ機にない轟音と音速に近い猛スピードで飛ぶジェット機に大きな魅力を感じる人たちがいた。これにより、浜松基地には多くの見学者が押し寄せるようになり、浜松の観光地の第一位にのし上がった。昭和三十三年は五月初旬までに約五万人もの見学者が訪れた。見学者の半数は小学生で、婦人団体、青年団、中・高生がこれに続いた。見学者の案内のためにガイド専門の隊員を三名から七名に増員したが、まだ人手不足の状態であった。見学者は地元ばかりでなく、長野・愛知・岐阜方面からも貸切バスで繰り込む団体客も多かったという(『新編史料編五』 二軍事 史料27)。