卓球では誠心高等学校が活躍した。顧問の森山栄雄は国体に出場したこともある実力者で、指導力もあったことから、昭和二十三年ごろから徐々に力を付け、昭和二十八年にはインターハイで初出場ながら第三位となり、ついに昭和三十一年に初優勝、次の年にも連続優勝、国体でも優勝を飾った。インターハイには連続二十年出場という偉業も達成し、「浜松に誠心あり」と言われた。
【川井一男】
同じころ、浜松商業高等学校の卓球部は昭和二十八年にインターハイに初出場を果たし、二年後の昭和三十年には全国の頂点に立った。この陰には浜松商業高校で活躍し、その後専修大学に進んで世界選手権にも出た川井一男コーチの指導があった。川井は選手として監督として、また卓球協会の役員としてもその名は広く知られ、卓球界に尽くした功績は計り知れない。
図3-30 誠心高等学校卓球部 全国大会で二連覇