【浜松海の星高等学校】
『新編史料編五』三教育において、史料63は「浜松海の星女学院の設立認可申請書と設立趣意書」を採録している。これは昭和三十年十二月七日付で設立代表者が静岡県知事あてに提出したものである。これが受理され、浜松海の星女学院の名称ではなく、浜松海の星高等学校として昭和三十一年四月に開校した。この経営母体はフランス系の聖ベルナルド女子修道会であったが、平成十年からスペイン系のスピノラ修道女会に移っている。右の「設立趣意書」には、カトリック精神に基づく女子教育を主題にし、その設立の地がなぜ浜松か、という課題について、次の諸点を挙げている。
すなわち、名古屋・静岡間にカトリック教育施設がないこと、経済活動と精神文化とが一致する浜松を目指すこと、高等学校進学希望者が増加していること、その考え方の中心に神をもった真の人間を養成したいこと、を標榜している。とりわけ幼児教育の重要性を強調することから、同年五月には浜松海の星幼稚園を併設している。