[浜松商工会館の開館]

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【浜松商工会館 マーキュリーのレリーフ】
 浜松商工会館は昭和二十七年三月、伝馬町の商工会議所南隣に竣工した。その後商品の陳列を行い、四月十五日開館式を挙行した。この会館は、浜松産業界において生産された多種多様な特産品を陳列するとともに、業者の商談や引き合いをすることを目的とした。産業都市浜松のシンボル的存在として建設された商工会館は、鉄筋コンクリート三階建てで、一階には事務室・応接室・商品陳列室、二階は商品陳列室・商談室、三階はホール・会議室・日本間等からなり、建物正面の壁面には商工業の守護神であるマーキュリーのレリーフが飾られ、当時としてはボルドー色のモダンな建物であった。商品陳列室には、当時絶頂期を迎えつつあった軽自動二輪車をはじめ、ピアノ・オルガン・ハーモニカなどの楽器類、小幅織物・綿スフ織物・別珍・コール天などの繊維製品、織機類、家具などの木工品、加工食料品など、まさに複合型産業都市浜松を象徴する多種多様な製品が陳列された。