[浜松最初のスーパーマーケット誕生]

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 日本で初めてのスーパーマーケットは昭和二十八年に東京の青山に出来た紀ノ國屋である。その後各地に出来たが、全国的に有名になったのは昭和三十三年十二月に神戸三宮に開店した主婦の店ダイエーであった。スーパーマーケットは、大量消費時代における流通革命の旗手として全国に広がっていった。
 
【末広会 主婦の店 スーパーマーケット】
 浜松においてもこのような動きに遅れまいと、市内の酒屋の二世が集まり末広会を結成し、主婦の店を開店させようとした。末広会は酒の統制撤廃によって生じる経営難に対する対策としてスーパーマーケット形式による主婦の店の開店を計画した。当初、末広会は旅籠町への出店を試みたが、一般の小売店から猛烈な反対運動が起きたため、中心部をあきらめ高台の追分町への出店に切り替えた。これに対して高台商店街は末広会に対しスーパーマーケットの建設中止を申し入れ反対運動を起こしたものの商工会議所の調停などが行われ、結局、昭和三十四年四月十八日に主婦の店(建坪百八十坪、従業員四十三人)が、浜松におけるスーパーマーケット第一号として誕生した。これが成功すると馬込町に生協会館が建設され、安売りの店が次々に誕生していった。
 スーパーマーケットは一般小売店の販売価格よりも安く売るというキャッチフレーズで、セルフサービスによる人件費の削減と特殊な仕入れルートを開拓することによってコストを下げるといった方法をとった。そのため商店街への影響は大きなものがあった。