[電化の進展と浜松駅の変化]

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【ホーム拡張工事】
 浜松─名古屋間の電化工事が始まって間もない昭和二十六年十一月に、浜松駅は翌年二月中旬の完成を目途にホームの拡張工事を開始した。それまで二百四十四メートルの上下線ホームでは、客車は十二両程度しか利用できず、乗降客に不便を与えていたため、これを三百メートルに拡張するものであった。
 
【下り湘南電車の浜松乗り入れ】
 また、浜松─名古屋間の電気機関車による運転開始(昭和二十八年七月二十一日)は、浜松駅に幾つかの変化をもたらした。まず、それまで浜松駅で行われていた電気機関車と蒸気機関車の付け換え作業は、名古屋駅に移されることになった。これにより浜松駅の本線から蒸気機関車は姿を消した。また、それに伴いそれまで浜松駅に停車していた特急「つばめ」と特急「はと」のうち「はと」が上り下りとも浜松駅を通過することになった。特急「つばめ」の浜松駅での停車時間も五分から三分へ短縮された。その代わり、湘南電車の下り東京─静岡間を浜松まで延長し、同じく上り島田─東京間を浜松発として湘南電車の増発を実現した。これにより浜松―東京間は二往復となり、市民を喜ばせた。浜松駅発午前四時三十分の電車に乗ると、東京駅に九時五十八分に着くことができ、四、五時間仕事などをしても、東京への日帰りが可能になった。