[観光バスの運行]

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【観光バス 運行可能地域の拡大】
貸切バス事業は、当初は会社、工場の団体輸送や学校の遠足などの輸送が中心であったが、やがて観光等を目的とする長距離貸切バスへの要望が強まった。このため、昭和二十六年六月に事業区域を「浜松市内及びその隣接町村」から「静岡県及び愛知県」に拡張する経営免許の申請書を提出した。その後、道路運送法及び運輸省令の改正により事業区域に関する規制が緩和されたので申請を取り下げる一方、二十九年に「浜松市一円」として指定を受けた。この結果、例外はあるが、どの地域へも運行可能となった。
 こうして、昭和二十八年度には車両を五両に増車し、走行キロ十二万キロメートル、輸送人員十四万六千人とした。また二十八年、浜松市企業部交通課は、新たに購入した観光用バスの名前を懸賞募集した。八月十四日に審査の結果、「きぼう」と「いこい」の名称が採用されることになった。その後、観光バス事業は順調に業績を伸ばし、三十四年度には車両数十三、走行キロ三十七万キロメートル、輸送人員五十万人とした。