【メーター制 無線機】
昭和二十六年当時は、タクシーに料金メーターはまだ付いておらず、行き先別に運賃が決められ、これを適用していた。旧市内については百円均一であったが、バスが十円であったことを考えると、庶民には縁遠い存在であった。二十八年十二月十日、県下のタクシーはメーター制を導入し、キロ制運賃となった。小型車では最初の一・五キロまで八十円となった。また、同時に待料金、早朝・深夜の割増、往復乗車の場合の割引などが決められた。さらに、三十四年九月にはタクシー車両に初めて無線機が取り付けられ、威力を発揮した。
一方で、このころになると市内の六タクシー業者間の競争を反映して、増車に際しては国産車に代えて性能と乗り心地に優れた外車の導入も積極化した。