[自動車の増加とトラック輸送]

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 『静岡新聞』(昭和三十二年八月十九日付)によれば、浜松県税事務所管内の自動車の数は年々増加し、昭和三十年には七千五百十五台だったものが、三十二年にはついに一万台を突破した。この目覚ましい増加は内訳を見ると、営業用は横ばいで自家用車が増えた結果であった。昭和三十年から三十二年四月までの二年間に自動車は三千八十台増加した。このうち自家用車(法人及び個人所有)の増加は、トラック五百七台、三輪車千十一台であった。
 
【市内諸車台数】
 なお、『浜松市統計』第16号、『浜松市統計書』№21は、浜松県税事務所の数字として、市内の諸車台数を図3-55のように推計している。
 トラックをはじめとする自動車輸送の発展は、鉄道輸送の強力なライバルとしてその存在感を次第に高めていった。特に昭和三十年以降の好景気の中で、自家用トラックの輸送量が増大する一方、営業用トラックも小口輸送に対応でき、配送が迅速で、かつ鉄道輸送に比べて運賃が安いという理由で利用されるケースが多くなっていった。

図3-55 浜松市の自動車台数