長らく静岡大学教育学部に勤務し、静岡県の美術教育の振興に努めた北野熊雄は、熊本県の出身である。昭和八年、東京美術学校図画師範科を卒業後、浜松師範学校教諭となって以後、浜松との深く長い関係が生まれた。戦後は、静岡大学教育学部の助教授・教授として教員養成に当たった。その間、浜松市との関係では浜松市美術展覧会・浜松労働美術展の審査員、浜松市成人学校の講師等を務めている。静岡大学退官後は、浜松短期大学・大垣女子短期大学の教授を務め、昭和五十年には勲三等瑞宝章を受けている。画業としては、一水会展、創元展への出品入選等の実績を残した。平成四年死去。