【町を住みよくする会】
町を住みよくする会は岩崎市政下の昭和三十三年(一九五八)七月十八日に浜松市自治会連合会や婦人団体連絡協議会、小中学校PTA連絡協議会、青年会議所など市内の百十団体が集まって発足した。この会の同三十五年度の総会が四月十一日に開かれ、新年度の予算として九百二十万円余を計上、公衆衛生の向上、交通事故防止、火災防止の三つの運動を強力に推進することを申し合わせた。
公衆衛生では、市の環境衛生施策と協調して害虫と鼠の駆除運動を行い、各自治会に配分する薬剤の地元負担を軽減することにして駆除運動の普及を図った。
交通事故防止については、自治会・工場・事業場・学校に交通安全委員会の設立を勧め、これを母体として安全運転の励行、自転車の無灯火・二人乗りの絶滅、交通信号の厳守、物件の路上放置禁止等の運動を展開、さらに町の要所に交通標識を立てて市民の注意心を喚起することにした。
防火運動では、火災が家庭のちょっとした不注意から発生する傾向が目立っていたので、婦人会と協力して消防団の協力の下に竃(かまど)の点検の徹底などに取り組むことになった。また、全国的な防火運動とは別に、同会独自で街ぐるみの防火週間を実施、防火教室を開くなど、市民の防火意識を高めることにした。
【防空壕】
なお、同会は防空壕を埋める運動を実施し、昭和三十五年四月までに百六十四カ所を埋め立てたが、昭和三十五年度はさらに残り百三十カ所の埋め立てを行うことも決めた。