【三方原用水 大原浄水場】
昭和四十二年(一九六七)八月二十八日、三方原用水の幹線国営水路が完成、水源地の秋葉ダムと三方原台地で歴史的な通水式が行われた。この用水は農業・工業・上水道の三部門に使われることになっており、市はこの用水の受け入れに伴う浜松地方上水道事業を昭和三十七年から進めてきた。そして昭和四十三年三月にはこの事業の心臓部に当たる大原浄水場の第一期建設工事が完了、同年七月一日から給水を開始した。この浄水場はこれまでの住吉浄水場に比べ、敷地は三倍、浄水能力は二倍で、一日五万トンを給水することが出来た。この後、第二期工事では大原浄水場の施設の拡充と市の周辺部や可美村、雄踏町、舞阪町方面への配水管の布設が行われた。三方原用水の上水道導入により、浜松市の給水能力は格段に向上したが、経済の高度成長に伴う人口の都市集中と生活様式の多様化により、水需要は増加の一途をたどり、この後も様々な対策が取られていった。