【浜松市体育館】
市民待望の厚生年金浜松市体育館が開館したのは昭和三十八年四月一日であった。馬てい形の鉄骨十基を土台とするビヤダル式の本館は日本初と言われる珍しい造りで市民をあっと言わせた。開館記念の催しには前年の世界バレーボール選手権大会で優勝した日紡貝塚チームが招待され、練習の公開や紅白試合に多くの市民が駆け付けた。ここでは各種のスポーツの試合や大会が開催され、また、市民の社会体育のために開放され、多くの人たちがここを利用してスポーツに親しんだ。次の年はいよいよ東京でオリンピックが開催されるとあって市民のスポーツへの関心は高く、バレーボール、体操などのほか、日本民踊やフォークダンスなども行われた。また、卓球の一般公開日の設定もあった。
【屋内温水プール】
ごみ焼却場の余熱を利用した江之島町の屋内温水プールが一般開放されたのは昭和四十五年九月二日からであった。大人用の大プールと子ども用の徒渉池からなり、年間を通じて水泳が出来るとあって大変な人気を呼び、開設から一年間で約八万二千人が訪れた。ここでは初心者水泳教室も開かれ、社会体育の振興に大きな働きをした。