[青少年の健全育成]

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【青少年補導センター 婦人補導員】
 青少年の非行防止についてはこれまで警察署、児童相談所、青年会、学校などが協力して事に当たってきたが、非行は依然として減ることはなかった。日曜日や夜間、夏休みなどは多くの人たちによる街頭補導も実施されていた。昭和三十四年に浜松二署(浜松中央・東警察署)管内で検挙された少年は四百七人、総犯罪者の二十七%を占めていた。また、不良行為をして警察の補導を受けた少年は千五百一人という多さであった。こうしたなか、浜松市は県下初の青少年補導センターの設立に乗り出し、非行に走りがちな年齢層全般にわたって補導を行い、とりわけ中卒で就職したばかりの年代に主眼を置くことにした。開設場所は誰でも利用しやすい市役所内とし、同センターには浜松中央警察署の婦人補導員(ママポリス)二人、県と市の補導員各一人、校区内から選ばれた多くの補導員などが輪番で勤めることにした。こうして、市役所の福祉事務所内を仮事務所として浜松市教育委員会の浜松市青少年補導センターが活動を開始したのは昭和三十六年七月二十一日のことであった。ここでの補導件数が予想より多かったため、市教委は市役所一階に新たに浜松市少年保護センターを同年十二月二日に開設、少年の不良化防止や健全育成に当たることになった。その後、昭和三十九年四月に名称を浜松市青少年保護センターと変更した。同四十二年六月一日から従来の青少年保護センターを改組して青少年課が開設され、その中に青少年補導センターが発足することになった。
 昭和四十五年の浜松市青少年補導センターでの補導状況は表2―14の通りである。この年の浜松の二署とセンターを合わせた少年補導数は六千百四十二人に上った。
 
表2-14 昭和45年の浜松市青少年補導センターの補導状況
補導行為
 男 
 女 
合 計
1
盛り場はいかい
60
20
80
2
喫煙
59
2
61
3
怠学
45
11
56
4
校則違反
23
23
46
5
不純異性交遊
19
16
35
6
怠業
22
2
24
7
不健全娯楽
21
2
23
8
不良交遊
10
8
18
9
夜遊び
8
3
11
10
金銭乱費
8
1
9
その他
38
14
52
合計
313
102
415
出典:『教育要覧』昭和46年度版より作成