【佐久間線】
二俣─佐久間を結ぶ国鉄佐久間線は、同建設期成同盟会の運動の結果、昭和三十二年四月の鉄道建設審議会で調査線に指定されたものの、建設線、工事線に編入されて工事が開始されるまでは長い歳月を要した。
難航の原因としては、①秋葉ダムの完成による地盤の問題、②佐久間線を開通させた場合の経済性の問題、③全国の地方鉄道建設上の優先順位の問題等が挙げられた。
昭和三十七年三月、鉄道建設審議会は、ようやく佐久間線の建設線昇格を決定するに至った。しかし、結論は「経過地についてさらに検討のうえ、予算の規模、他の着工中の路線の進ちよく状況などを勘案して着工するものとする」というもので、期成同盟会にとっては早期の工事着工のためにはそれまでに劣らない運動を進めていく必要があることを意味した。