既述のような自動車ラッシュと駐車禁止規制を反映して、駐車場の整備が早急に解決を要する課題として浮上することになった。浜松市内には規制を見越して民間駐車場が相次いで新設され、昭和三十七年七月十八日には、民間駐車場を経営する十七業者(合計で五百七十三台収容可能)が、料金の統一など連携を深めるため、浜松モータープール協会(昭和三十九年三月、浜松モータープール協同組合に改組、組合員三十四人)を設立した。
また、同三十七年八月には市商工課や商工会議所は、駐車禁止による顧客減少などの商店街への影響に対応して、商店街の駐車場施設を促進するための二十四件の融資希望をまとめて県に申請するなどした。この結果、昭和四十二年には市内の浜松モータープール協同組合加盟業者は六十九人、収容能力二千台に増加したが、駐車場の施設はどこも満員で、新設するにも土地がないという状態であった。
【新川駐車場】
そのため、全国でも初めてのケースとして中心部を流れる新川に蓋をして収容台数百八十台の新川駐車場を建設し、昭和三十九年六月二十日に営業を開始した。同駐車場は、昭和三十七年に浜松商工会議所の提案を受けて市建設部が計画書を作成、建設省へ提出し、同省起債対象事業に採択される形で実現したものであった。また、昭和四十四年度からは、新川下流の駅南地域に収容台数八十二台の新川南駐車場を建設し、昭和四十五年二月十六日に営業を開始した。
昭和四十年十二月に収容台数五十六台の伝馬町駐車場を建設したが、駐車需要の増加に対応して、昭和四十四年度から同地に土地の高度利用を図った収容台数二百七十三台の立体駐車場を建設し、昭和四十五年十二月二日に営業を開始した。