[高柳記念館の誕生]

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【高柳記念館】
 浜松市の施設ではないが、市と関係の深い名誉市民の一人髙栁健次郎の記念館について触れておく。
 『静岡大学の五十年』通史(平成十一年六月、静岡大学刊)によれば、NHKテレビの開局祝賀式(昭和三十四年十二月一日)に際して、市長や市議会・商工会議所・NHKとラジオ静岡関係者の間で、テレビの先駆者髙栁健次郎顕彰が話題となったのが記念館建設計画の発端であるという。これが直ちに具体化の運びとなり工専・静大OBでつくる浜松工業会・浜松市関係・事業会社関係などから資金が集められ昭和三十六年十月十五日、牛山のNHKのTVアンテナの下でテレビ発祥記念碑(「イ」の字)が除幕され、静大工学部では高柳記念館の落成式が行われた。建物は鉄筋二階建てで、一階を学生集会室とし、二階を展示室としてテレビの研究に関する記念となるものの展示に使われることとなった。
 なお、静岡大学では、髙栁が浜松高等工業学校(静大工学部の前身)で、大正十五年に世界初のブラウン管による受像に成功してから、平成十八年に八十周年を迎えるのを記念する事業を計画し、その中心事業として高柳記念館の改築が行われ、平成十九年十一月、同館は静岡大学高柳記念未来技術創造館となった。