[住民票と戸籍謄抄本などの模写電送]

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【模写電送装置】
 昭和五十三年当時、市民課の窓口業務は本庁のほか、入野・積志・伊佐見・和地・篠原・庄内の各出張所で取り扱っていた。各出張所管内の住民は近くの出張所で住民票や戸籍謄本などの交付を受けることが出来た。そのほかの地域の住民は本庁まで出向いて交付を受けていたが、本庁から遠い地区の住民は市役所に出向くだけでも半日から一日掛かりの仕事になっていた。これを解決するため、市は模写電送装置を導入することにした。市役所の市民課に送信装置を、出先の駅前相談所(旭町)、東部公民館(相生町)、北部公民館(葵東一丁目)の三カ所のサービスコーナーに受信装置を設置し、専用電話回線で結んで戸籍謄本などのコピーを送るシステムになっていた。この装置が開通したのは昭和五十四年三月一日、送信時間は三分以内、この時の『広報はままつ』には「市役所に来なくても戸籍謄本などが取れます」と出ていた。これは市民課の窓口の混雑緩和にも役立った。導入してから一年間で利用件数は予想を上回る四万一千六百件に達した。これに続いて同五十七年九月には南陽公民館のサービスコーナーに四カ所目となる模写電送装置が設置され、さらに二年後の同五十九年八月には新たに天竜・長上・笠井・新津・神久呂・三方原・都田の七公民館のサービスコーナーにも設置された。これで模写電送装置は市内十一カ所(公民館と駅前相談所)となった。
 
【市民サービスセンター】
 模写電送装置の設置普及に伴い、浜松市は昭和六十年(一九八五)八月一日から従来の出張所、連絡所、サービスコーナーを市民サービスセンターと改称した。この時開設された市民サービスセンターは十七カ所、二カ所(駅前・庄内)を除いて住民がよく利用する公民館の中に設置された。その後、同六十一年八月にはさらに五カ所に設置された。これによって出生や婚姻・死亡などの届け、転入や転出など住民異動の届け、そして国民健康保険や国民年金などの各種手続きなどが近くの市民サービスセンターで出来ることになった。