【市長と語る会 中学生と市長と語る会】
多くの市民の声を市政に反映させる努力を重ねてきた浜松市は、市長と語る会を毎年のように開催してきた。栗原市政初の市長と語る会は昭和五十四年八月七日に青少年の家で開かれた。この会は青年層に限定した会で、出席した若者は公民館運営委員会に青年団体の代表を入れてほしいなどと訴え、これに対して市長は早速取り入れたいと検討を約束した。中学生と市長が話し合う子供広聴会が始まったのは平山市政下の昭和四十四年、これまで中学生が身近な要望を数多く述べ、市もこれに応えてきた。栗原市政になっても同様に開かれたが、昭和五十六年からは中学生と市長と語る会と改称、同年八月十二日に市内の二十七の中学校の代表五十四名が出席した。午前中はあいさつ運動、ごみの減量、空き缶対策、駅周辺のまちづくりなどの分科会で討議し、午後はその発表が市長や教育長らを前に行われた。空き缶対策では一つの町にびん、缶を買い取る場所を設置する、観光地には飲み水の設備を整え、さらに水筒持参をPRして自販機から買わないようにする、紙コップ入りの自販機を増やし缶を少なくするなどの意見が出された。語る会ではまちづくりに若い中学生のアイデアが多く出され、市長らは真剣に耳を傾けていた。このほか、福祉関係者や地区の住民を対象とした市長と語る会もたびたび開かれた。地区の住民との会では道路や上下水道、公園の整備など、地域の抱える問題について多くの要望が出されることが多かった。