[資料館の開館]

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【北基地の資料館】
 昭和五十八年(一九八三)六月二十四日から浜松北基地の広報資料館が一般公開された。資料館開設は、北基地開設二十五周年記念行事の一環で、航空自衛隊飛行教育発祥の地といわれる北基地の歴史、伝統等に関する資料約三百点を展示した。広さ約百平方メートルの館内は、基地の歴史とパイロット教育の体系とブルーインパルスの二つのコーナーに分かれていて、一般見学者はもとより、隊員の情操教育にも活用できるよう工夫されていた。展示品としては、実戦部隊の使用機の模型、退役したブルーインパルスF86Fの計器やパイロットの服装などがあった。基地ではさらに資料館の内容を充実させていきたいと一般に資料の提供を呼び掛けていた。基地の広報を担うためか、一般の入館は無料だった(『静岡新聞』昭和五十八年六月二十五日付、『三方原』第272号)。
 
【南基地の資料館】
 なお、この時既に浜松南基地には、「航空自衛隊を理解してもらい、大空への夢を育てたい」を目的に、昭和四十四年開館した資料館があり、飛行機の模型、パイロットの飛行服等が展示され、広報活動の一角を担っていた(『静岡新聞』昭和四十四年四月十二日付)。
 昭和五十八年十一月一日発行浜松北基地の広報紙『三方原』は、「もてもての資料館、見学者どっと繰り出す」として、同館を取り上げ、ブルーインパルスの資料を展示してあるので、人気が高く入館者九百名を数えたと報じた。その後同館は、ブルーインパルス資料館と改称したが、浜松基地の広報紙『遠州灘』(平成元年十二月一日)によると、「基地見学者の経路の変更や工事の関連もあって、残念ながら現在は閉鎖になっている」とあり、南北基地統合の頃は閉じられていた。
 その後も浜松南基地の資料館は、資料を多く収集し、南北の基地統合後も続いている。