[婦人防災クラブ、幼年消防クラブの結成]

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 戦後、消防が新制度の下に発足してからは、火災を消すことはもちろんだが、火災が発生する以前のいわゆる火災予防という見地から特に予防行政に重点が置かれてきた。その予防行政は火災を未然に防ぐことを目的としたもので、その一つに民間の防火組織の育成がある。それには婦人消防クラブ・幼年防火クラブ・少年消防クラブ等があり、それぞれの立場から火災の防止に努めるとともに予防思想の普及に大きな役割を果たしている(『消防一〇〇年史』、『消防総覧』一九七二年版)。
 
【婦人防災クラブ】
 浜松市では昭和五十二年(一九七七)四月火災等の災害から家庭を守るという自覚の下、婦人防災クラブが結成された。昭和五十五年二月に発足した蒲地区婦人防災クラブは、同年五月市消防本部の協力で天ぷら火災の際の初期消火法を学んだ(『静岡新聞』昭和五十五年五月二十八日付)。同五十六年四月には浜松地区婦人防災クラブ連合会が発足し、クラブの拡充を図るとともに、防火について婦人同士が協力して活動をし、成果を上げた。同六十一年度の連合会の事業としては秋季(十一月)、春季(三月)の火災予防運動行事に参加はもちろん、指導者研修会、レクリエーションなどが実施された。同年度市には五クラブ三百九十六名のクラブ員がいた(『消防年報』昭和六十一年版)。
 
【幼児消防クラブ 幼年消防クラブ】
 昭和五十二年十月、浜松市に幼年消防クラブの前身とも言うべき幼児消防クラブが結成された。同年十一月十二日に新橋町の私立赤門幼稚園消防クラブ(AFC)は、クラブ結成後初めての街頭広報を行い、クラブ所有のポンプ車に乗りながら「火の用心」を呼び掛けた(『静岡新聞』昭和五十二年十一月十三日付)。