昭和六十一年八月、国鉄に代わる事業主体として第三セクターの天竜浜名湖鉄道株式会社(資本金六億三千万円)を設立、十月に運輸省に施設の無償譲渡についての認可申請を提出した。運輸審議会は、同年十一月、二俣線の運営を引き継ぐ天竜浜名湖鉄道会社と、線路、駅舎などの無償譲渡についての認可申請を承認した。役割を終えた二俣線存続沿線市町村対策協議会は解散し、同線の利用促進を図るための対策を検討・実施する組織として、新たに天竜浜名湖線市町村会議を発足させた。こうして、昭和六十二年三月十五日に天竜浜名湖鉄道株式会社が開業した。
【レールバス】
天竜浜名湖鉄道では、それまでの気動車に代わって小型ディーゼルカー「レールバス」が運行されることになった。同車両は合計十三両が発注され、第一陣の六両が昭和六十一年十一月末に、第二陣七両が翌年二月に遠江二俣駅に到着した。開業までの間に性能試験や乗務員の訓練が繰り返された。
なお、開業とともに気賀高校前駅とアスモ前駅が新設され、昭和六十三年三月には奥浜名湖、浜松大学前、円田、原田、いこいの広場の各駅が開業した。