[バス優先レーンの実施]

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 昭和四十九年、静岡県警は都市総合交通規制計画をスタートさせ、浜松市の総合交通規制計画を策定した。同計画には、浜松中央警察署に交通管制センター(同五十一年四月稼働)を設置すること、バス輸送の円滑化を図るバス優先レーンを県下で初めて実施することなどが盛り込まれた。
 
【バス優先レーン】
 バス優先レーンは、昭和五十年十一月一日から実施された。対象となったのは、八幡町交差点から国鉄浜松駅前、伝馬町交差点、下池川町交差点を結ぶU字型の区間、延長二・四キロメートルであった(図3―38)。片側三車線道路の上下左側一車線がバス優先レーンとされた。優先レーンを使うことが出来るのは、路線バスのほかに通学・通園バス、二輪車や軽車両などであった。実施時間は、午前七時から同九時までの二時間で、優先レーンと速度制限などの表示を自動的に切り替える拡大可変標識が設置された。

図3-38 浜松市中心部のバス優先・専用レーン

【バス専用レーン】
 バス優先レーンは、昭和五十一年十月には下池川町交差点から高林町北交差点まで二キロ延長され、四・四キロメートルとなった。バス輸送の円滑化を促進するため、五十三年五月にはバス優先信号機も設置された。昭和五十六年二月一日には、バス優先レーンの規制が強化され、八幡町交差点─下池川町交差点を結ぶ二・四キロメートルについてはバス専用レーンに切り替えられることになった。
 こうした施策は、レーンが設置された地域では、朝の渋滞時におけるバス運行の円滑化に貢献した。しかし、レーンの外に出ると従来どおりの交通渋滞に悩まされることも多かった。