【浜松市シルバー人材センター】
高齢化社会の到来により、六十歳以上で正式な就職は希望しないが、定年後でも仕事をしたいとか、少しでも社会の役に立ちたいという人たちが増えてきた。このような要望に応えるべく、昭和五十七年六月三十日に高齢者の生きがいづくりを主な目的とした社団法人浜松市シルバー人材センターが設立され、松城町の市役所別館に事務所が開設された。この時点で登録していたのは三百二十九人。平均年齢六十七歳、最高齢は八十一歳。希望する仕事は体を動かす仕事や字を書く仕事が多かったが、これに対して、求人は芝刈りや除草、清掃、子守、留守番、家事手伝いなどが多く、さらにデパートの歳末商戦での毛筆筆耕などもあった(『新編史料編六』 七社会 史料71、『静岡新聞』昭和五十七年十二月十九日、同五十九年八月三十日、同六十年六月二十七日付)。
発足三年目の昭和五十九年度の会員は四百四十人、平均年齢は六十八・四歳、一年間で受託した作業は約二千三百件、契約金額は約八千三百万円、材料費や事務費を差し引き会員への分配金は約七千五百万円に上った。