[保健所移管と庁舎新設]

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 浜松市域における保健所という行政機構の前史は、静岡県の管轄下における活動であった。昭和十四年八月に浜松保健所として下池川町に開設され、昭和十九年十月から引佐郡、磐田郡もその管轄区域に入った。昭和二十三年七月に三ヶ日と磐田とに保健所が設立されて、管轄区域が浜松市と浜名郡との一市三十二町村となり、昭和二十五年十月に浜松保健所庁舎を鴨江町に新築して移転した。
 
【浜松保健所 浜松市保健所】
 『浜松市史』四で解説したところであるが、浜松市は昭和二十九年以来の町村合併に伴い市域の拡大に対応して、昭和三十一年十月の行政機構の改革で新たに厚生部を起こした(福祉事務所、労政課、市民課、衛生課―清掃係・衛生係)。また、静岡県も管轄区域の人口増加に即応し指導内容の貫徹を図って、昭和三十三年八月には笠井町に浜松北保健所(浜松市の一部と浜北町)を新設し、これまでの浜松保健所を浜松中央保健所と改称した。しかしながら、県の機構改革に伴い昭和四十三年四月、浜松北保健所を統合して、再び浜松保健所と改めた。
 昭和四十九年三月、浜松市は保健所法に基づく政令市に指定されたので、保健所機能は県から市へ移管され四月一日、浜松市保健所となった。これに伴い新庁舎の建設が遂行された。場所は鴨江二丁目の市立病院跡地である(同五十年九月完成)。