【『アポンギ』】
次にこの頃のほかのタウン誌について見ておく。浜松市立中央図書館には八誌が保存(それぞれ全冊とは限らない)されている。年代順に記せば次の通りである。
・『郷土春秋』(昭和四十三年二月創刊 月刊) ・『浜松市民グラフ』(昭和四十八年十月一日創刊 月刊) ・『月刊あっ!ぷる』(創刊は昭和五十二年か。 月刊) ・『浜松グラフ』(昭和五十五年二月一日創刊) ・『アポンギ』(昭和五十八年六月一日創刊 季刊か。) ・『PUZZLE』(昭和五十八年六月二十五日創刊 月刊) ・月刊『タウン情報はままつ』(昭和五十九年三月二十五日創刊 月刊) ・『浜松ぐるぐるマップ』(昭和六十三年十一月二十五日発行 季刊)
ほとんどが短期間で消えていったと思われるが、その中で企画性があり各号読ませる記事を含み内容的に充実しているのは『アポンギ』である。毎号コンスタントに二つのテーマで特集を組んでおり、季刊雑誌で三カ月に一度の刊行とはいえなかなか大変であったろうと想像される。創刊号について見ると、特集の一つはパートタイマー問題で、「職安の窓口から」「パート労働の損得」など数章に分けて、パートタイマーとして働く女性たちの抱える様々な問題が取り上げられている。もう一つは、見出しとしては「いま、妻たちの思春期?」とあり、「主婦だって、人間らしく生きたいわ」「『妻たちの思秋期』という本が売れているが…」という二つのサブタイトルが添えられている。どの号の特集も読ませる雑誌を目指した意欲的な編集との印象を受ける。この雑誌の十一号以後については不明であるが、程なく消えていったものと思われる。
【『タウン情報はままつ』 『浜松ぐるぐるマップ』】
これらのタウン誌の中で、平成十六年現在も続いているのは地元の情報(芸能、スポーツ、行楽、衣食住など多方面にわたる)を満載した月刊『タウン情報はままつ』と主に飲食関係の名店を紹介する『浜松ぐるぐるマップ』の二誌である。