[パイプオルガンの設置]

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【パイプオルガン】
 成子町に福祉文化会館(現福祉交流センター)がオープンしたのは、昭和五十九年四月二十一日。この施設で注目されるのは、県内では初の本格的パイプオルガンが設置されたことであった。このことは、まず三月二十日号の『広報はままつ』が「バロック音楽の荘厳な響きでわたしたちを楽しませてくれるパイプオルガン。音楽の都浜松に新しい音楽文化の殿堂の誕生です。」と報じている。
 会館のオープンの約一カ月後の五月十六日、パイプオルガンの定期演奏会がスタート。原則として、毎月第三水曜日の午後零時二十分から四十分までの二十分間となっていた。演奏者は、オープニングの際にも演奏を披露した絹村光代だった。彼女は、当時浜松市内でただ一人のパイプオルガン奏者だったという。この定期演奏会は、年間の回数などは変わっているが平成十六年現在も続けられている。
 なお、このパイプオルガンの据え付け場所が、ホールではなく玄関ロビーであったことについては、市民が気軽に聴けるという利点はあったが、一方で音楽関係者などからは、音楽を聴く環境としてはふさわしくないとの声もあったことを当時の新聞は伝えている。