【第四次浜松市総合計画】
平成八年四月一日は浜松市が中核市に移行した日であると同時に、二十一世紀の都市づくりの指針となる第四次浜松市総合計画がスタートした日でもあった。この計画は「産業と文化の調和ある豊かな人間都市」を目指し、創造・躍進・交流・健康・安心の五つを基本テーマとし、二十一世紀に向けた政策が掲げられた。しかし、長引く景気低迷によりこれを裏付ける財政環境は厳しく、同八年度の一般会計予算は千七百四十七億円、二年(同七・八年度)続けて前年度を下回った。
【浜松市行政改革大綱】
こうしたことから行政の効率化のため、市の組織を改正し、一層の行政改革に取り組むことにした。平成八年二月には浜松市行政改革大綱を策定、その基本方針の一つに「行政の責任分野を明確化するなかで、従来からの施策・制度などを幅広い角度から見直し、長期的な展望にたった行財政運営の合理化・健全化を推進する。」があった。具体的には事務事業の見直し、組織・機構の見直し、定数管理と給与の適正化、情報化の推進、公共施設の管理・運営などの改革であった。一例としては、公用車両の更新時期の延長、受益者負担の原則から一部の公共施設駐車場の有料化、浜松まつりシャトルバスの有料化、補助金の廃止や見直し、資源物収集や移動入浴サービス業務の民間委託など様々な取り組みが行われた。これにより、平成八年度では三億九千万円余、同九年度は八億九千万円余の節減を達成した。