【市の鳥・ツバメ】
浜松市は平成三年の市制八十周年を記念して市の鳥を制定することにし、その制定委員会を発足、第一回会合が平成二年十一月に開かれた。市の鳥の制定は市民の動物愛護や自然保護の精神を育み、豊かな心を育てることを目的に、基本理念としては①浜松市の風土・自然・歴史などとかかわりが深い鳥、②市民に愛され、親しまれ、心のよりどころとなる鳥、③姿や形が美しい鳥、④浜松市のシンボルにふさわしい鳥を選びたいとのことであった。市民から市の鳥にふさわしいものを公募した結果三千四百件以上の応募があり、ツバメやハト、ウグイスなどが多かった。制定委員たちは野鳥の宝庫といわれる佐鳴湖岸や馬込川の河口を視察、検討の結果平成三年三月十六日に市の鳥はツバメと決め、栗原市長に答申した。理由は①馬込川河口が全国有数のツバメのねぐらになっている、②姿、形が美しく市民に親しまれている、③えんび服姿がコンダクターをイメージし、音楽の街づくりのシンボルにふさわしい、などであった。こうして浜松市は平成三年七月一日に市の鳥をツバメと決めた。なお、浜松市は昭和四十六年の市制六十周年の際、市の花をハギ、市の木をマツと決めていた。なお、森林太郎(鷗外)作歌、本居長世作曲の浜松市歌は浜松市制十周年を記念して大正十年七月一日に制定されたが、条例上での制定は昭和四十六年七月一日とした。
平成十七年に天竜川・浜名湖地域十二市町村が合併し、新しい浜松市が誕生すると市章や市歌、市の花、市の鳥などは変更されることになった。