[『浜松教会百年史』の完成]

994 ~ 995 / 1229ページ
【『浜松教会百年史』】
 平成三年八月十日付記事では、日本基督教団浜松教会(高町・池宮仰牧師)が『浜松教会百年史』(平成三年七月二十五日刊)を完成させたことを報じた。百年史編集委員の加茂巌がその父親加茂喜一郎の生前の未定稿の原稿、「浜松教会50年間記録」などを喜一郎の疎開先、気賀町で発見したことから編集の気運が生まれた。浜松教会の歴史は『新編史料編三』 四宗教 史料12の解説(一〇七四頁)でも詳しく述べたので参照されたい。なお、加茂喜一郎は右の史料12によれば、大正十四年時点、気賀町の自宅を伝道の拠点に提供していた。大正五年の浜松教会の建設や松城町の所有地を提供した松城幼稚園(大正十五年十月開園)の設立などに尽力している。
 
【加茂喜一郎】
 他方、加茂喜一郎は『静岡県郷土研究』第十五輯(昭和十六年発行)に、「浜松病院と七科約説」を発表している。これは内田六郎が「郷土資料双書」二(浜松市立図書館)で発表した「『七科約説』附・浜松医学校」の根拠となった重要な資料の一つである。