【浜名湖国際頭脳センター】
地域産業の先端産業化を進める上で、それをソフト面から支援する組織として、地域産業の高度化に寄与する特定事業の集積の促進に関する法律(頭脳立地法)による浜名湖国際頭脳センターが構想された。頭脳立地法はテクノポリス法制定から五年後の昭和六十三年に制定され、ソフトウェア業や自然科学研究所などの集積を促進するものであった。平成六年までに二十六の地域が指定を受けたが、平成元年三月に浜松地域集積促進計画は青森、富山、徳島と共に承認第一号となった。頭脳立地地域の多くはテクノポリス地域と重複しており、テクノポリス地域における非製造業の立地を促進する役割を担った。浜松地域集積促進計画の推進母体となる浜名湖国際頭脳センターは静岡県、浜松市、地域振興整備公団と民間企業二十社の出資による第三セクター方式で設立された。同センターは、平成元年四月に創立総会を開催し、浜名湖頭脳公園と公園内の頭脳センタービルの建設計画を承認した。浜名湖頭脳公園構想は調査研究機能と頭脳をリフレッシュするリゾート機能を併せ持つ環境を整備しようとするもので、公園は広さ約百ヘクタールで、敷地内には研究・研修施設の並ぶ研究所ガーデン、滞在型研修宿泊施設、無農薬ゴルフ場、プールなどの屋内外施設などが配置されることになった。平成四年四月には鉄筋コンクリート三階建ての頭脳センタービルが完成し、人材育成、研究開発、情報提供、コンピュータ・ソフト開発などの事業を推進することになった。