[普通列車の増発]

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【大都市近郊型ダイヤ】
 平成に入ると、JR東海は静岡県内の東海道本線ダイヤの大都市近郊型への移行を打ち出し、次の三つの柱からなる在来線の活性化構想を明らかにした。①等しい時間間隔で運転するシャトル列車の増発、②快速列車の導入を中心とする列車系統の多様化、③座って通勤できるホームライナーの運行であった。シャトル列車については、昭和五十九年から興津―島田間で、同六十三年からは富士―島田間で運転していた。
 
【ホームライナー】
 平成二年三月に、富士―浜松間で運行される列車が増加し、一部の「するがシャトル」の始発・終着駅が浜松に変更され、島田―浜松間がそれまでの毎時三本から毎時四本(十五分ヘッドダイヤ、朝夕を除く)の運転となった。同三年には浜松―豊橋間でも毎時四本が基本となった。運用車両もそれまでの一一三系や一一五系から新型の二一一系、三一三系へ転換が進み、スピードアップが図られた。
 平成三年、快速並みの通勤時間帯のホームライナーが三島、静岡、浜松各駅相互間に新設された。同車の利用には三百円の乗車整理券が必要であった。
 車両には特急あさぎりの車両(三七一系)を使用して、快適性を高めた。平成八年三月、在来線では、朝と夜の通勤時間帯に静岡―浜松間、静岡―沼津間を結ぶホームライナーをそれぞれ一往復増発した。このホームライナーには特急ふじかわの車両(三七三系)も使用された。
 なお、平成元年七月から毎週金土日曜日の零時過ぎに静岡駅から浜松駅まで運行する普通列車・花の木金号が三一一系電車を利用して運行されたが、平成九年三月に花の木金号はホームライナー浜松に変更された。平成十一年十二月には土日運休の一部ホームライナーを毎日運転にした。また、平成十六年十月十六日実施のダイヤ改正では、平日夜間のホームライナーを増発する一方、土曜未明に運行していたホームライナー浜松5号(静岡午前零時二十二分発、浜松行き)を廃止した。