【中小貸切バス会社】
貸切バスの利用客は、平成三年度に五百四十五万人のピークを記録したが、その後減少傾向をたどり、同十四年にはほぼ半減の約二百六十九万人となった。また用途が多様化、少人数化し、サロンバスや中・小型のバス利用が多くなった。
一方、平成六年頃から貸切バス規制緩和の動きが活発になり、平成十二年二月には道路運送法が改正され、貸切バス事業は免許事業から認可事業へと変更し、事実上、新規参入は自由となった。
自由化の流れを受けて、平成六年四月には丸松急行(株)がラビット急行(株)を設立、平成八年二月には浜松運送(株)がアクト観光(株)を、四月には遠州鉄道が関連会社の浜松観光自動車(株)と折半出資でニュー浜松観光バス(株)を設立して、中・小型バスを中心に運行を開始した。こうして観光バス事業は激しい競争への対応を余儀なくされることになった。