[郵便事業と規制緩和]

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【メール便】
 平成二年十二月に貨物自動車運送事業法及び貨物運送取扱事業法が施行され、運送事業は許可制、運賃は事前届出制となった。その後、民間による郵便法上の信書に該当しない文書(カタログや雑誌等)の輸送サービスへの参入が開始され、平成八年六月にヤマト運輸がクロネコメール便を開始(全国展開は同九年三月)した。
 
【冊子小包】
 間もなくほかの宅配便業者も追随し、民間のメール便事業は郵政事業を脅かす存在に成長した。これに対して郵政省は、既述のような集配業務統合・機械化などの合理化に乗り出すとともに、平成十年九月には、書籍小包とカタログ小包を冊子小包として統一するなどした。
 
【郵政公社の発足】
 平成十三年一月六日、行政改革に伴う中央省庁再編の一環として総務省が設置されると、郵政省のいわゆる郵政三事業(郵便・簡易生命保険・郵便貯金)は総務省の外局である郵政事業庁に、情報通信事業は総務省の一部局に再編されて、郵政省は廃止となった。郵政事業庁は、郵政民営化の流れの中、平成十五年四月一日から日本郵政公社となった。