【市外局番統一】
平成二年三月、広域行政の推進や地域産業の振興面で情報ネットワーク化は不可欠と考え、西遠地区十市町村はNTTに対して西遠地区の電話の市外局番を統一化するよう要望した。この結果、平成三年一月六日から市外局番を統一した。これにより、浜松・浜北・湖西の三市、引佐・細江・三ヶ日・雄踏・舞阪・新居町の六町、そして可美村の市外局番が「〇五三」に統一され、市内局番は最初に「四」を付けて三桁となり、約三十万六千八百の加入者が市外局番なしで通話できるようになった。
【デジタル交換機】
NTTは、各種サービスの提供を可能とする総合デジタル通信網(ISDN)の構築を進めるため、浜松地域における電話交換機のデジタル化を進めた。昭和五十一年に浜松市内の五六局と五七局に制御信号に電子回路を利用する電子交換機が導入された。同五十七年三月には、住吉局に通信信号をデジタル処理するデジタル交換機が導入された。これによりファクシミリなどの各種サービスが可能となり、市内では昭和五十九年頃から普及し始めた。平成に入ると多くの局にデジタル交換機が導入されるようになった。
【固定電話】
市内の固定電話加入数は、全体としては平成八年に約二十七万台のピークを迎えるが、翌九年から減少に転じ、平成十三年には約二十二万三千台へ約四万七千台減少した。このうち、住宅用は平成九年の約十七万七千台をピークに減少し、平成十三年には約十六万三千台へ約一万四千台の減となった。事務用は、不況を反映して、ピークであった平成七年の約九万三千台から平成十三年には約五万九千台へ約三万四千台も減少した。なお、市内の公衆電話も平成八年の三千六百五十八台をピークに平成十三年には二千六百六十三台へと減少した。
こうした固定電話加入数の減少は、携帯電話の普及や次に述べるインターネットを利用した通信手段の多様化によるものと考えられる。
【携帯電話】
総務省の統計によれば、携帯電話・PHSの加入契約数の人口普及率は、平成七年度末の九・四%から、平成十五年度末には約六十七・九%へ上昇した。東海管内(愛知・岐阜・三重・静岡)のそれは同様に九・六%から六十八・五%へ上昇した。とりわけ平成六年~七年頃からの伸びが著しかった。浜松においても、平成五年頃から移動通信各社が支店設置やサービスエリアの拡大を競った。なお、救急車は、平成二年から自動車電話が設置されるようになった。