[浜松市発達医療総合福祉センターの開設]

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【浜松市発達医療総合福祉センター】
 浜松市は平成四年七月一日、浜北市高薗と浜松市豊町にまたがる天竜川沿いに、浜松市発達医療総合福祉センター・はままつ友愛のさとを開設した。この施設の目的は、障害の早期発見・早期療育を基本に、相談から医療・社会復帰まで一貫したリハビリテーションの機能と在宅の身体障害児者および精神薄弱者(知的障害児者)の自立更生、社会参加の意欲を培う場を提供することであった(『はままつ友愛の障害者プラン』・『はままつ友愛の保健・福祉ガイドブック』)。この施設には身体障害者福祉センター、附属診療所を持つ療育センターを核として、五つの通所施設・精神薄弱者(知的障害者)更生施設かがやき、身体障害者通所授産施設はばたき、心身障害児通園施設たいよう、重度障害児(者)生活訓練ホームのぞみ、心身障害者小規模授産施設きぼうを併設するもので、センターの附属診療所には常勤医師を中心としたスタッフを配置し、障害のある人に必要な診断、検査、治療や個別・集団の訓練などを実施していた。また、平成六年七月には体育館とプールが完成し、機能訓練や体育教室・水泳教室が行われた。このように医療と福祉が一体となった総合施設は、全国でも先進的なものであった。なお、このセンターの管理・運営は社会福祉法人浜松市社会福祉事業団に委託された。
 浜松市発達医療総合福祉センターの開設に伴って、浜松地区肢体不自由児親の会が運営していた笠井学園と小規模授産施設あゆみ作業所は、このセンターに吸収されることになった。同学園は二十二年の歴史に別れを告げた(『静岡新聞』平成二年二月十六日、同四年五月十八日付)。