[浜松まつりと暴力団排除の新規約]

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【暴力団排除】
 浜松まつりからの暴力団排除は長年の懸案であり、これまで毎年、各自治会に暴力追放が本部事務局から求められてきた。しかし、規約上には暴力団排除の条文はなく、長年、自治会費を払い規約を守っている人の参加を断りづらい自治会もあった。平成六年のまつりでも、暴力団組員が大学生に因縁を付け、けがをさせて傷害容疑で組員二人が逮捕される等の暴力事件が起きていた。また、海老塚地区の一力一家立ち退き騒動以来、暴力団追放のシンボル的存在の町のまつりに、暴力団が参加していたらおかしいという声が上がり、平成六年六月の浜松まつり決算報告会で、青少年の健全育成の観点から、反社会的団体の参加を締め出すことを条文に盛り込んだ新規約が議決された(『静岡新聞』平成六年六月十九日、同七年三月二十五日付)。平成七年四月、浜松まつりからの暴力団追放を徹底させるため、参加させた自治会への制裁措置として、悪質な違反の場合、翌年以降、その自治会の参加取り消しを盛り込んだ新規約の運営細則、規律違反審査委員会要綱、規律違反制裁措置要綱等が浜松まつり本部総会で承認された(『静岡新聞』平成七年四月十三日付)。平成十四年の浜松まつりで暴力事件が発生し、五人が書類送検される事態となり、翌年、浜松まつり規律違反審査委員会は暴力事件のあった一つの町を半日(五月五日の午後)の参加停止処分とした。同委員会設置以来の初適用であった(『静岡新聞』平成十五年四月二十五日付)。