[再編の主体]

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 国立浜松病院の再編方法には三通りの案があった。公営案・第三セクター(公設民営)案・民営案である。聖隷福祉事業団を別にすれば、浜松市が単独で経営するか、浜松市と浜松市医師会との公設民営、という考え方が出ている。他方、国有地の払い下げの観点からすると、和合町の道路付きの敷地価格の予想は百億円という。浜松市へ移譲の場合は不動産と職員をそのまま引き継ぐ場合は無償。不動産のみの引き継ぎには低廉な価格で移譲できるらしい。しかし、この場合は現状のまま使用するという条件が付く。『浜松情報』の記事には、医療の延長として二百床の病院機能を残しての改築、例えば老人保健施設・特別養護老人ホーム・軽費老人ホーム、リハビリ施設等の例示があるが、いずれも巨額な投資を要するとしている。『浜松情報』記者の現実的判断では、奈良県でシルバータウン構想を実現させた実績を持つ聖隷福祉事業団による経営を予測している。他方、聖隷病院の一局集中に反発する地元病院の声も紹介しているが、公共性を重視しての医療体制の再編成に当たっては、財源を伴うことゆえに一層の情報開示を求めている。