解題・説明
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静岡県指定文化財。 / 『遠江国風土記伝』は、遠江国の国学者内山真龍(1740-1821)の著書である。 / 真龍は、遠江国磐田郡大谷村(現在の浜松市天竜区)に内山徳右衛門の長子として生まれ、弥兵衛と称した。真龍はその号である。漢学を浜松の儒者渡辺蒙庵に学び、のちに国学にこころざし賀茂真淵の弟子となった。その著に『日本紀類聚解』、『姓氏録註』、『国号考』、『地名記』等がある。 / 本書の編さんに真龍が着手したのは寛政元年ごろで、同十年(1798)遠江国十三郡全般にわたる十三巻の大著が完成したが、地方史研究にいまでも欠くことができないよい指導書となっている。しかし十二の刊行本があったばかりで、それも現在ではほとんど入手しがたくなっている。(『浜松市史』史料編四)
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