安芸津万葉短歌大会は、「火とグルメの祭典(さいてん)あきつフェスティバル」をきっかけに平成2年(1990)に始まり、平成29年(2017)27回を迎(むか)えました。
27年間の間には、主催者(しゅさいしゃ)の変更(へんこう)など存続(そんぞく)が危(あや)ぶまれることもあったそうですが、第19回からは地元の安芸津短歌グループと安芸津文化協会が「万葉の里東広島安芸津短歌大会」として会を担(にな)っており、冊子(さっし)作品集も発行されています。
また、一般の参加者に加え、第19回から新たに創設(そうせつ)された「ヤングの部」には、安芸津町内の小中高校はもちろん各地の学校からも多数の作品が寄せられており、現代の若者が和文化としての「和歌・短歌」に親しむ絶好(ぜっこう)の場を提供(ていきょう)しています。
世代を超(こ)え多くの人が参加し催(もよお)されるこの大会は、短歌を通して、万葉の歌が詠(よ)まれた時代と今をつなぎ、万葉の里を強く印象(いんしょう)付けるものとなっています。
短歌大会では、講演(こうえん)会やコンサートも行っています。
万葉集に造詣(ぞうけい)の深い著名(ちょめい)な講師(こうし)を招(まね)いての講演会や、「短歌づくりのススメ」と題したパネルディスカッション。そして、安芸津出身のオペラ歌手による万葉コンサートでは、「万葉の恋歌をうたう」と題し、安芸津に残る万葉の歌二首がオペラとして披露(ひろう)されました。