遣新羅使(けんしらぎし)によって風早の浦(うら)に残された万葉の歌2首。
安芸津の人々は、この歌を誇(ほこ)りに思い、碑(ひ)をつくったり、祭りをしたり、火を灯(とも)したりして、万葉人(まんようびと)の思いを大切にしてきました。
自(みずか)ら「万葉の里」と声を上げ、万葉という言葉を使うことで、万葉の心をつなぎながら。
町民憲章(ちょうみんけんしょう)の序文(じょぶん)にもあるように、「万葉人の心」を受けついできた安芸津町。
その「万葉人の心」とは、離(はな)れていてもお互(たが)いを大事に思い、ふるさとを大切に思う心でした。
はるか昔の万葉人の心に共感(きょうかん)し、家族や周(まわ)りの人を思いやり、歴史(れきし)ある自然(しぜん)豊(ゆた)かな美しいこの町を愛(あい)してきた先人(せんじん)たち。
その心を受けて胸(むね)に刻(きざ)み、これからも大事に持ち続けることを誓(ちか)う私たち。
次世代を生きる子どもたちにその心を託(たく)すことで、万葉人の心はこれからもずっと受けつがれていくことでしょう。
遠く離れていても相手のことを思いやり、お互いを想い合う心、ふるさとを愛する心、すなわち万葉人の心が、いつまでもつながっていきますように。
私たちがつくったこの資料(しりょう)が、未来(みらい)を担(にな)う子どもたちの心に火を灯(とも)してくれることを願(ねが)います。