小高ほか(1970)の命名による。模式地は、平賀町浅井付近。火山灰流凝灰岩と下位に連続する下山形礫層とともに中位段丘を構成する。岩相は、無層理の灰白色火山灰流凝灰岩と茶褐色粘土質火山灰から成る。火山灰流凝灰岩は、径2cm以下の発泡不良の軽石及び岩片を多く含む。また、炭化木片も見られる。最上部は、20~30cmの黄褐色風化部を経て、厚さ10~20cmの降下火山灰層となり黒色土化する。重鉱物
*9組成は、磁鉄鉱・紫蘇輝石(しそきせき)・普通輝石・角閃石(かくせんせき)を主とし、角閃石は重鉱物中5~15%程度である。浅井付近での火山灰流凝灰岩は、浅瀬石川と平川の三角形の地域一帯に分布し、浅井北方の金屋付近などでは再堆積して下山形礫層に移化し、唐竹などの後背地の河谷内では、谷壁下部に幅狭い火山灰流台地を形成している。層厚は模式地で7~8m。
備考:中川(1961)の八戸火山灰層に相当する。下部の火山灰流凝灰岩は大池・中川(1979)の八戸浮石流凝灰岩、山口(1993)の古懸(こがけ)浮石流凝灰岩に相当する。